いびき・睡眠時無呼吸症候群

今までは外来で行っていた簡易PSG検査の結果によって、ご紹介で入院によるPSG検査を行っておりました。しかし、当院ではいままで入院で行われていたPSGの検査が外来でできるようになりました。入院をする必要がなくなりましたので、貴重なお時間と入院費を節約することができます。

睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)とは

睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)とは 睡眠中に呼吸の停止や低呼吸になる疾患で、主に喉や顎の骨格形状や肥満などによって喉にある空気の通り道が塞がれることから起こります。配偶者や旅行に同行した方に指摘されてわかるケースが多く、ご自分では気付かれないことがよくあります。

睡眠時無呼吸症候群が疑われる症状

  • いびきを指摘された
  • 息苦しくなって目覚めることがある
  • 睡眠時間は足りているのに、日中の眠気がある
  • 朝起きた時に体が重い
  • 倦怠感がよく起こる
  • 熟睡感がなく、何時間寝ても疲れが取れない
  • 起床時に頭痛がする
  • ED(勃起不全)になった
  • 夜中に何回も目が覚めてトイレに行く
  • 集中力や記憶力が低下してきたように感じる など

睡眠時無呼吸症候群では、「ぼうっとしてやる気が起きない」「慢性的な疲労がある」など生活の質を落とす症状が多くなっていますので、日中の症状にもご注意ください。

SASの診断

当院では、睡眠時無呼吸症候群の検査と治療を行っています。
問診で自覚症状について、これまでの睡眠の状況について詳しくうかがいます。睡眠時だけでなく、日中の症状も重要です。

PSG(ポリソムノグラフィ―)

PSGは、身体にセンサーを取り付け睡眠中の呼吸状態を調べる検査です。痛みのない安全な検査です。病院では入院で行われる検査ですが、当院では、ご希望の方には、17:30に外来にお越しいただき、装置を取り付けご自宅で睡眠時のデータをとっていただける体制を整えております。機器は郵送にて送っていただきます。

放置は危険です!

放置は危険です! 睡眠時無呼吸症候群は生活の質を下げるだけでなく、放置していると交通事故などを起こすリスクが高まります。また、高血圧や糖尿病、不整脈等の心疾患、脳卒中といった各種疾患を起こす可能性があり、突然死を招く確率も大幅に上昇してしまいます。報告では、中等症以上を8年間放置した場合、死亡率が約37%になるとされています。できるだけ早く適切な治療を受ける必要があります。
睡眠中のいびきについて指摘されたら、必ず受診してください。

SASの治療

症状の重さや骨格、体格などにより、適した治療法が変わってきます。

CPAP療法(Continuous Positive Airway Pressure=経鼻的持続陽圧呼吸療法、通称シーパップ)

ほとんどの場合に効果的で、中等症から重症までに特に適しています。睡眠時に鼻へマスクを装着し、そこから加圧した空気を送り込む治療法です。一定の圧力が気道にかかるため閉塞がなくなり、無呼吸や低呼吸を防ぎます。
使いはじめたその日にいびきがなくなり、すっきりと目覚められるようになります。質のいい睡眠が取れるようになるため、昼間の眠気も軽くなります。
日本や欧米ではSASの治療法として広く普及してきています。

マウスピース

どなたにでも向いた治療法ではなく、適応は軽症で、就寝時の顎の位置を変えることで改善が見込めるケースだけに限られます。上顎より下顎を前に出すようにするマウスピースで気道を広げます。作成は専門の歯科医師に依頼します。

生活習慣改善

SASは肥満を原因として起こっていることがよくあります。そのため、肥満を解消することは症状を抑えるためにも有効です。
他にSASに影響を与えるものとしては、筋弛緩作用で気管の閉塞を悪化させる要因となる飲酒や睡眠薬の服用があります。寝る前の飲酒を避け、睡眠薬の服用に関しては医師にSASの症状があることを伝えて相談してください。
また、枕がSASの症状に関係している場合もあります。高すぎる枕は下顎を下げさせてしまい、気道の閉塞につながる可能があります。適度な高さの枕を使うようにしてください。

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